山と旅と自転車と

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SR600Fuji

SR600FUJI走ってきました。SR600はパーマネントコースとして設定されており、自分で出発日時を決めて走ることができるものです。逆に基本的には一人なので、出走者自身の事前準備と責任が必要になります。最近、2018年の噴火以来閉鎖と自転車通行止めが続いていた白根山周辺が解除され、5月頃から天気と諸々の都合をにらんで計画していました。また、できれば少しでも雪の残る時期に走りたいとも考えていました。

ポイントを間引きしていますので、距離は少々短めに出ています。

概要

準備

SR600のランドヌール部門は、60時間で、距離600km、標高差10,000m以上登ります。
今回は、金曜日の早朝自宅を出て、出発地点の東京の高尾を10:00スタート。初日は約150km走り、軽井沢泊。2日目は約230km走り、白樺湖泊。そして3日目は約230km走り、高尾には19:30到着を目安としました。
結果は、高尾着が19:51で、計57時間51分とほぼ予定通りで走ることができました。

1日目


自宅を早朝出発し、在来線と新幹線を乗り継いで高尾着が9:11。輪行を解き、要らないものをコインロッカーにしまい、駅前のコンビニで朝食と非常食を買い込みました。
なお、高尾駅の北口のコインロッカーはホームにあるので、原則として改札を出る前に預ける必要があります。ちなみに1日400円、使用できるのは百円玉のみです。
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高尾駅から、およそ北に向かって進みますが、しばらくの間は交通量が多く、夜間、早朝出発の方が良かったかな、と少し反省。そして6月にしてはけっこうな暑さで、コースの大半が山岳地のため長袖を着てきたのですが、やはり半袖にすべきだったかと、これも反省。もっともレッグウォーマーまで履いてきたのですが、これはすぐに脱いでフロントバッグにしまいました。
青梅の市街地を抜けると、道は山間部で、ここからは心地よい道が続きます。
小沢峠を越え埼玉県。そして田舎の道をしばらく走り、山伏峠を登ります。峠がチェックポイントPC1。12:40頃着。
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じつはこの写真、バイクの向きが反対なのです。SR600のプレートが辛うじてみえてはいますが、もし認められなかったら・・・諦めてもう一度行きましょう。それだけ魅力あるルートです。
そして秩父を越え、群馬県富岡市内を走りますが、富岡製糸場に立ち寄る余裕はなく、先を進みます。
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妙義山がみえてきます。このあたりに来るのは何度目かですが、なかなか奇妙な山塊で、いつ見ても圧倒されます。
そして横川から、碓氷峠に向かって登りはじめます。PC2眼鏡橋到着は17:55。このあたりには旧信越線の遺構がいくつかあるので、時間があるときにゆっくりと訪ねたいところです。
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碓氷峠は18:47。軽井沢を走り、すこしルートをそれて、薄暗くなったところで、今日の宿「ホテル プティ・リヴィエール軽井沢」着。受付のホテルマンが気をきかせて、自転車を建物内に入れさせてくれました。

2日目


ホテルを3:00出発。峰の茶屋から北軽井沢への下りが激寒。カッパを着込んでいましたが、体がガタガタ震えていました。途中北軽井沢のコンビニで朝食。少し体を温め、さらに下って長野原。ここから草津温泉への登りです。激坂というわけではないですが、結構厳しい登りです。
そして草津温泉
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なぜか草津ではこの1枚だけです。沢に熱湯が流れているようです。ここで6:47。そして草津スキー場から白根山に登ります。
この区間2018年の爆発以降しばらくは通行できなかった所です。写真をいっぱい撮りました。止まらないようにとの看板も出ていたので、そういうところは走りながらの撮影です。
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日本国道最高地点到着。じつは9:00頃到着したのですが、オートバイの一団がこの石碑のあたりにたむろしていて、気付かなくて、勝手にもう少し先だと思い込んで走ると、渋峠ホテルに到着。行き過ぎたなら、ホテルで日本国道最高地点到達証明書がもらえ、これが通過証明になるはずでした。ただ、はっきり分からないのですがまだ営業が始まっていない?様子でした。ということで、日本国道最高地点の石碑に逆戻りしました。そして撮影したのがこの写真。PC3、時刻は9:12。
そしてもう一度渋峠ホテルに行くと、営業が始まっていて、証明書がもらえました。9:22の刻印が押されていました。
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このあたり、行ったり来たりしてしまいました。後で考えるとそれほどではありませんでしたが、少し気持ちが焦っていました。その後もいくつか絶景ポイントがありましたが、写真は撮れませんでした。で、一気に道の駅北信州やまのうち。ここがPC4、10:09です。
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この先、何度か道を間違えましたが、幸い早く気がつき、軌道修正しながら中野、小布施と進みました。小布施で昼食。
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ラーメン餃子。結構肉類が入っていて満足の逸品でした。
そして須坂から菅平に登るのですが、暑さでバテていて、結構時間がかかりました。PC5の菅平着が14:07
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菅平の写真はこれだけです。
菅平を下り、上田の郊外を信濃国分寺へ。ここがPC6です。15:11着。
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暑くて結構大変でした。国分寺にお参りすることもなく、記録写真だけ撮って美ヶ原の登りに向かいます。
このあたりもなかなかペースが上がらず、PC7の道の駅美ヶ原高原美術館着が19:25。薄暗くなってきました。
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ここで白樺湖のホテルに到着が遅れる旨、電話しました。すると、シカに注意するように、とのお話しでした。すでに見ましたというと、いきなり突進してくることがあるので注意するようにとのことでした。
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暗くなった道を、シカに注意し、樹林帯だと少しずれてしまうGPSを確認しながら、慎重に白樺湖に進みました。到着は予定より2時間半遅れの22:30となりました。また湖畔に一軒あると思っていたコンビニは22:00まで。かなりショックでした。
宿はルートを少しそれて、「民宿かなや」。自転車を建物内に入れていただきました。食事の予約はしていなかったので、食べ物はないけれど、ということで、カロリーメイトメープル味2箱譲っていただきました。ありがたくいただきました。そして無いよりはマシ、ということでフロントバッグに忍ばせていた、非常食などと共に夜食としました。

3日目


朝の予定は3時出発でしたが、昨夜の到着が遅くなっていたので、4:46発となりました。
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昨日の朝ほど寒くはありませんでした。しばらく進むとPC8女の神展望台5:39着。
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蓼科の別荘地を少し下り、そしてメルヘン街道を駆け上がります。
PC9麦草峠は8:05着
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松原湖畔を通過し、海尻。そして野辺山からPC10のJR鉄道最高地点着は10:32。
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ちょうど列車が通りました。
そこからは一気に駆け下ります。
韮崎郊外のすき家に到着したのは12:00。
昼食後、釜無川沿いを南下します。PC11の芦川駅到着は13:16
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ここから河口湖へ登ります。
谷沿いの道を登り、長いトンネルを抜けると河口湖です。頂上にわずかに雪を残した富士山がみえました。
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湖畔を進み、富士吉田から山中湖に向かいます。
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17:09、PC12長池浸水公園着、山中湖では残念ながら富士山は見えませんでした。で、証明のため手前の「山中諏訪明神」の看板でも撮影しました。
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ここからは小さな峠を越え、道志道を一気に相模原。オリンピックの自転車コースになっているので、ある程度は整備されていますが、工事中やときおり狭い部分もでてくるので注意が必要です。下り一方かと思いきや、小さな登りもあり、これでは新幹線の終電間に合わないか、その場合新横浜あたりで宿泊、そしてネットで新幹線の予約変更などと、頭の中でグルグル考えながら進みました。
ゴールはなんとかギリギリの19:51着。
高尾駅北口は平らなところがないので、自転車を輪行袋に入れるのも大変でした。
せっかく持ってきた着替えも、ロッカーから出すだけで精一杯。着替える時間はありませんでした。何のための荷物、そしてロッカー代だったのか。
新幹線の中で着替えようと思っていましたが、ガラガラでしたので、もうこれでいいかと、結局そのまま自宅まで帰りました。

最後に

今回は、天気にも恵まれ、ほぼ予定通りでした。PC1の写真が認められるのかどうかが少々気がかりですが。
ただ日本を代表する山岳観光地を巡っているだけあって、さすがのコースでした。平均して道が良かったので、特に下りが安心でき、ほぼ計算通りに進むことができました。
反省点としては、2日目に暑さでバテていたのでこれが一番の問題でした。少なくとも半袖にして、別に防寒着を持っていくべきでした。
また白樺湖のコンビニの営業時間をチェックしなかったのは完全なミスです。山間部では食糧の調達は一番の問題です。観光地とはいえ夜間に店は開いていませんので。
今回の良かったところとしては、常に非常食を携帯していたことです。白樺湖でも宿の人の好意もありましたが、常になにがしかのものを携帯しておくのは、いざというときのために必要なことです。
それから最近腰を傷めることが多いので、今回は常にコルセットを巻いていました。そのためか結局何の問題もありませんでした。また膝も常にテーピングをしていました。短パンの時、見た目に違和感がありましたが、膝も問題なしでした。
このコースは、最初の市街地では夜間や早朝の出発が良かったのではと考えていましたが、終わってみれば、今回の時間帯が一番良かったのでは、と思えるようになりました。志賀高原北八ヶ岳が午前中に通過でできます。美ヶ原から白樺湖までは夜間で残念でしたが、予定通り走っていれば、夜間走行はもっと短くて、美しい景色を見ながらのライドであったはずです。
最後に、これまでの行かれた方のブログやSNSをいろいろ参考にさせていただきました。ありがとうございました。またこんな素晴らしいコースを設計されたオダックス埼玉の担当者にも感謝申し上げます。