山と旅と自転車と

自転車や山スキー、ハイキングなどを地図と共に記録

BRM504 倉敷1000km 中国一周

中国一周ブルベに参加しました。 倉敷から山陽地方を下関まで、そこから山陰地方を鳥取、そして最後に中国山地を越えて倉敷に戻る、というルートでした。
しかしあえなく鳥取でDNFとなりました。

データ(ルートラボより)

距離:849.8km

獲得標高:6099m

日時:2017年5月4日 07:58:03~ 2017年5月6日 21:19:25

所要時間:61時間21分22秒

平均速度:13km/h

概要

5月4日 倉敷―山口

前日の5月3日、岡山入り。

当日早朝、ホテルで自転車を組み立て、岡山から倉敷へ。まだ時間が早いので美観地区を散策。

7:00には出発地点の倉敷駅北口へ。ブリーフィング、車検を行う。本来8:30発の予定だったが、参加人数が少ないこともあり、8:00発となった。

まずは矢掛を経由し、PC1の道の駅クロスロードみつぎに向かう。

特に問題なく順調に。

ここでは鯛めしをいただいた。

このあとのルートは広島県の内陸部、標高300m~400mのあたりをアップダウンしながら進む。広島市街への入口あたりは、結構な急坂のダウンヒル。慎重に下り、市街北郊を進み、やがてPC2。

ここでは広島焼。いわゆるモダン焼き。コンビニの一品でしたが、なかなかのお味であった。

しばしの休憩の後、宮島へ向かう。

対岸からのお参り。

このあと海岸沿いに岩国に向かう。ルートは少し内陸をたどり、錦帯橋にも立ち寄った。

そして岩徳線沿いの山の道に。

キューシートに「山賊出没注意」(なんだこれは??)と書かれているとおり、いかにもという狭い山道をたどる。時折ルートを間違うが、GPSをみながら修正。

しだいに夜の帳が降りてきた。

下松市街へ下る狭く暗い坂道をひとりで飛ばしていると、ドン、と振動が体に伝わり、油断していた手がハンドルから離れ、自転車はアウト・オブ・コントロールの状態に。一瞬、山賊からの攻撃???なわけはない。どうやら道にあいた穴ボコにはまり、ハンドルが取られてしまったのだ。危うく転倒、というところだった。僅か数秒かの間に、ここで転倒するとそれなりのケガ?DNF?と脳裏をよぎった。が、自転車は蛇行しながら、辛うじて持ちこたえることができた。車が来なかったのも幸いだった。

ただ急に疲れが出てきて、その後周南から防府へとだらだら進む。途中、後ろから追いついてきた知人に声をかけられるが、このときはしゃべる気力も失せていた。

新山口からは再び山間部。

今日の宿、アクトビレッジおの到着は日をまたいだ0:10。オダックス近畿の用意した仮眠所で就寝。といってもなかなか寝付けなかった。直前まで自転車に乗っていたので、体の緊張状態がおさまっていないからであろうか・・・。

5月5日 山口宇部―島根美郷

少しうとうととして、起床は4:00。本来これくらいの時間だと、ブルベとしては十分な睡眠といえるのだが、全然寝た気がしない。4:20頃出発。

あまり朝のすがすがしさも感じないまま、だらだらと下関に。

関門海峡大橋が見えてきました。

やがてPCの下関あるかぽーと。

巌流島や門司へ向けての遊覧船の発着場。

ここでしばしの休憩の後、少し内陸を長門に向かう。さほどのアップダウンもないのですが、眠くてなかなかペースが上がらない。だらだらとやがて長門市

時間があれば青海島あたりにでも行こうか、などと呑気なことを考えていたのだが、そんな余裕はどこにもナシ。(ちなみにこの時点で、角島と青海島を勘違いしている、件のポスターになっているのは角島大橋

長門市から200m位の峠を越え、萩市

ここでも、少しは観光、と思っていたのだが、今日はナシ。街の写真もナシ。

島根県の山間部、阿武町で、鯉のぼりを発見!そうだ、今日は端午の節句だったのだ。

道端に延々と鯉のぼりが並ぶ。

その後ルートは益田市へ。

2日目の日が暮れてきた。

ここから海岸線を走ったり少し山間部を走ったり、ということで浜田市、そして江津市へ。江津市から江の川をさかのぼりる。暗い道を、眠気をこらえ、ふらふらになりながら、今日の仮眠所へ。潮温泉大和荘バカンスハウス到着は午前2:00。計画ではもっと早く到着の予定で、この時間は、たっぷりと観光した場合の予定時間であった。ここで3時間半ほど睡眠。眠いはずなのだが今夜も寝付きが悪い。

5月6日 島根美郷―鳥取

翌朝6:10出発。3日目のライドは雨の中三瓶山へのヒルクライムから始まった。

眠気が覚めないまま、だらだらと坂を上り続ける。写真もないし、風景もほとんど記憶に残っていない。疲れた体に容赦なく雨が打ち付ける。やがてダウンヒル。しかし眠気がおさまらないため、スピードを出せない。だらだらと木次、そして米子へ。

このあたりで天気も良くなってきた。ここらで調子が上がってほしいと願うのだが・・・

米子を出てしばらくすると、日野川鉄橋。なかなか良い橋だ。

そして、大山が見えてきた。まだ少し残雪があるようだ。

きれいな景色を見ると、少しだけれど調子も戻ってきたようだ。

鳥取の海岸をやや快調に進む。が、長続きはしなかった。どこかわからないのだが、途中道端の陽だまりで仮眠。その後は少しは気分も良くなるが、ペースが上がるほどではなかった。

湯梨浜の海岸が見えるころには、少し日も傾き、寒くなってきた。ここから鳥取市までの間、寒さとの戦いであった。じつは防寒具ももってきていたのだが、使わないからと、昨日の仮眠所でドロップバッグにしまい込んでしまったのだ。なんてバカなことを・・・。疲れていると判断も鈍る。これからまだ中国山地の山越えが待っているというのに。この瞬間から、鳥取でDNFという回路が頭の中で支配的になってきた。

鳥取市の郊外に着いた頃には、すっかり日も暮れ、スマホで宿の予約。鳥取市内にホテルをとることができ、これで終了となった。

少し残念な結果になったが、まぁ、仕方がないか。

反省

今回のDNF、原因として以下のことが考えられる。

まずは初日のヒヤリハット体験。2年前の4月、BRM425名古屋600km SeeToTheSeaで、道にあいた穴ボコで転倒し、ケガはするわ、タイヤはバーストするわ、ウェアは破れるわ、ホイールが歪むわで、散々な目にあって、辛うじてゴールはできたが、その思い出が脳裏に渦巻いていた。いわゆるフラッシュバックというのヤツか・・・。その結果だと思うが、ずっと興奮して睡眠がとれず、翌日、眠いまま走り続けた。気持ちの切り替えができれば良かったのだが、それができなかったのが敗因。場合によっては、持参していた睡眠薬を飲んでも良かったかもしれない。

それから、これが最大の原因だと思うが、寒さ対策ができていなかったことである。じつは持ってきていたのだが、使わないからと、途中で防寒具をドロップバッグに入れてしまったことだ。腹巻きと貼るカイロをもってきていたのだけれど、これがあれば、無理をしてでも中国山地の山越えをしたと思われる。時間内に到着できたかどうかは微妙なところだが、完走は出来たのではないかと思う。たいした重量でもないので、途中で抜いたことはあまりに軽率であった。あるいは新聞を体に巻く、という手も考えられるが、そもそも継続的に寒さを感じていると気力がなくなってくるので、そんなことすら考えられなくなっていたようだ。これは夏山のそう寒くない場所での遭難するパターンと同じだと思う。雨などで体が冷えると、思考回路が正常でなくなるということだ。

そしてそれに伴って、食欲がなくなったことである。やはり疲れからか、米子あたりでは、ほとんど食欲はなくなっていた。

そんなこんな反省を、今後に生かしたいと思うしだいである。

RIDE with GPS(地図と写真)

最後に、今回から登場の新兵器、RIDE with GPSの記録を貼っておきました。興味がありましたら「View full route」をクリックして、ご覧ください。写真の位置も地図上にプロットされています。